AviUtlでゆっくり実況を作る完全ガイド|YMM4との違いも解説【2026年版】
AviUtlとゆっくりムービーメーカー(YMM)を組み合わせたゆっくり実況の作り方を初心者向けに解説。インストール手順、拡張編集の使い方、YMM4との違い、商用利用、AI自動化までを1本で網羅します。
AviUtl(エーブイアイユーティル)は、長年ゆっくり実況・ゆっくり解説の制作現場で使われてきた無料の動画編集ソフトです。「無料なのに高機能」「拡張編集プラグインで何でもできる」と評判の反面、「インストールがわからない」「YMM4とどちらを使えばいいか迷う」と挫折する初心者も少なくありません。
この記事では、AviUtl本体と拡張編集プラグインのインストール手順から、ゆっくりムービーメーカー(YMM)との連携、字幕や立ち絵の入れ方、商用利用の可否、後継候補であるYMM4との違いまでを順番に解説します。最後にAIで動画生成を自動化する方法も紹介するので、自分のレベルや目的に合った選択肢を選べるようになります。
目次
- AviUtlとは|ゆっくり実況で長く使われてきた理由
- AviUtl本体と拡張編集プラグインのインストール手順
- ゆっくりムービーメーカー(YMM)との関係を整理する
- AviUtlでゆっくり実況を作る基本ワークフロー
- AviUtlの商用利用と著作権の正しい考え方
- AviUtl vs YMM4|2026年に選ぶべきはどちらか
- AviUtlで挫折しやすいポイントと対処法
- AIで動画生成を自動化する選択肢
- よくある質問(FAQ)
AviUtlとは|ゆっくり実況で長く使われてきた理由
AviUtlは、KENくん氏が個人で開発・配布している無料の動画編集ソフトです。本体は公式サイトからダウンロードでき、Windows専用で動作します。本体だけでは簡易的なAVI編集ツールですが、同じくKENくん氏が配布する「拡張編集プラグイン」を入れることで、タイムライン編集・テロップ・トランジション・音声編集まで一通りこなせる本格的な動画編集ソフトに変わります。
ゆっくり実況の定番ツールだった経緯
ゆっくり実況・解説の文化が広がった2010年代、無料で扱える本格的な動画編集ソフトは限られていました。そのなかでAviUtl+拡張編集プラグインは、軽量で日本語の解説情報も豊富、配布されている拡張プラグインを組み合わせれば商用ソフト顔負けの表現ができることから、ゆっくり実況・解説の制作現場で定番になりました。当時の主流ワークフローは「ゆっくりムービーメーカー3(YMM3)で立ち絵と字幕とゆっくりボイスを組み立て、最終仕上げをAviUtlで行う」というものでした。
無料・軽量・拡張性が魅力
AviUtl本体のサイズは1MB未満で、古いノートPCでも動作します。プラグインは有志により多数公開されており、フェードや手ぶれ補正、3D風の動き、波形表示など、機能を後から自由に追加できます。商用の編集ソフトに匹敵する表現が無料でできる点は、いまも大きな魅力です。
開発状況と注意点
AviUtl本体・拡張編集プラグインともに、公式サイトでの最新版はバージョン1.10(拡張編集プラグインはバージョン0.92)で長期間更新が止まっています。動作自体は安定していますが、64bit版が無く、64bitの新しいプラグインが使えないこと、Windows 11の最新環境では一部プラグインの動作確認が必要であることを理解した上で使う必要があります。
AviUtl本体と拡張編集プラグインのインストール手順
AviUtlは「本体」と「拡張編集プラグイン」の2つを別々にダウンロードして組み合わせます。インストーラはなく、ZIPを解凍して同じフォルダに置く方式です。
ステップ1:作業用フォルダを作成する
まず、C:\aviutl のような短いパスの作業用フォルダを作ります。日本語名や深い階層に置くとプラグインによっては動作しないため、英数字・短いパスが推奨です。
ステップ2:AviUtl本体をダウンロード・解凍
KENくん氏の公式サイト「AviUtlのお部屋」から、aviutl110.zip をダウンロードします。解凍したフォルダ内の aviutl.exe、aviutl.txt などを、先ほど作成した C:\aviutl フォルダにすべてコピーします。
ステップ3:拡張編集プラグインを追加
同じ公式サイトから exedit92.zip をダウンロードし、解凍したファイル(exedit.auf exedit.ini など)を、AviUtl本体と同じ C:\aviutl フォルダにそのまま追加します。これだけで、AviUtlを起動したときに「設定」→「拡張編集の設定」が選べるようになります。
ステップ4:入出力プラグインを追加(必要に応じて)
MP4ファイルの入出力には、有志が配布している「L-SMASH Works」や「x264guiEx」などのプラグインを追加します。これらは別途配布元から入手して、AviUtlフォルダ内の Plugins フォルダに入れて使います。インストール手順は公開されているフリー解説サイトの情報を参照し、必ず本人の責任で利用してください。
ステップ5:起動確認
aviutl.exe をダブルクリックして起動し、「設定」メニューに「拡張編集の設定」「サイズの変更」などが表示されれば導入完了です。タイムラインが表示されない場合は、メニューから「拡張編集」を選んでください。
ゆっくりムービーメーカー(YMM)との関係を整理する
「AviUtlとゆっくりムービーメーカーは何が違うのか」は、初心者が最も混乱しやすいポイントです。両者は別ソフトで、長年セットで使われてきました。
YMM3とAviUtlは「補完関係」
ゆっくりムービーメーカー3(YMM3)は、立ち絵・字幕・ゆっくりボイス(AquesTalk)を組み立てるソフトです。YMM3単体では完成動画の出力までできず、組み立てた素材を「exoファイル(AviUtl拡張編集のプロジェクトファイル)」として書き出し、AviUtlに読み込んで仕上げる、というワークフローが一般的でした。つまり、YMM3が「素材の組み立て」、AviUtlが「最終編集と書き出し」という分担です。
YMM4はスタンドアロンで動作する
ゆっくりムービーメーカー4(YMM4)は、AviUtlに依存せず単体で動画を出力できるスタンドアロン型に進化しました。タイムライン編集も内蔵しているため、初心者は基本的にYMM4だけで動画を1本完成させられます。YMM4の詳しい使い方は、YMM4の使い方完全ガイドで解説しています。
どちらを選ぶかの判断軸
新しくゆっくり実況を始めるなら、まずはYMM4で完結させる方がシンプルです。AviUtl+YMM3の組み合わせは、すでに豊富なAviUtlのスクリプト資産を活かしたい人や、AviUtl特有のエフェクトを使いたい人に向きます。基礎から学びたい場合は、ゆっくり実況の始め方から読むと迷いません。
AviUtlでゆっくり実況を作る基本ワークフロー
AviUtl+YMM3を使う場合の流れを、シーンの構成順に整理します。
1. 台本を準備する
最初に、ナレーションの台本を作成します。台本の作り方や構成テンプレートは、ゆっくり解説の台本の作り方で詳しく解説しています。台本がしっかりしていれば、その後の編集作業は機械的に進められます。
2. YMM3で立ち絵・字幕・ボイスを組み立てる
YMM3を起動し、霊夢・魔理沙などの立ち絵を選び、台本のセリフを入力していきます。AquesTalkで音声が自動生成され、字幕も自動配置されます。立ち絵の選び方や差し替えは、ゆっくり立ち絵の作り方を参照してください。完成したら「ファイル」→「エクスポート」でexoファイルとして書き出します。
3. AviUtlの拡張編集にexoファイルを読み込む
AviUtlを起動し、タイムライン上で右クリック→「ファイル」→「オブジェクトファイルから読み込み」を選び、YMM3で書き出したexoファイルを指定します。立ち絵・字幕・音声が一括でタイムラインに展開されます。
4. BGM・効果音・カット編集
タイムラインにBGMや効果音をドラッグして追加します。著作権フリー素材の選び方は、ゆっくり実況のBGM・効果音ガイドで詳しく解説しています。間延びしている部分はカットし、テンポを整えます。
5. テロップ・エフェクトの追加
拡張編集の「テキスト」オブジェクトでツッコミテロップを追加し、「シーンチェンジ」オブジェクトで場面転換を演出します。AviUtlはエフェクトを細かく重ねやすいので、視聴維持率を上げるテンポ作りに役立ちます。
6. MP4で書き出し
「ファイル」→「プラグイン出力」→「x264guiEx」を選び、YouTube向けに1080p・30fpsで書き出します。書き出し後は、必ず再生確認をしてからアップロードしてください。
AviUtlの商用利用と著作権の正しい考え方
「AviUtlは無料だから商用利用しても大丈夫?」と心配する人は多いですが、整理すれば判断できます。
AviUtl本体と拡張編集プラグインの規約
公式の「AviUtl.txt」には、AviUtl本体は基本的に自由に使える旨が記載されており、商用作品のために使用しても問題ないと一般的に解釈されています。拡張編集プラグインも同じ作者による配布で、同様に取り扱われています。ただし、最終的な判断は公式サイトの規約原文(AviUtlのお部屋)を必ず確認してください。
同梱・再配布される素材の扱い
注意が必要なのは、有志が配布する追加プラグインやテンプレート素材です。それぞれの作者の規約が個別に定められており、商用利用可・クレジット表記必須・非営利のみ可など条件はさまざまです。素材ごとに README や同梱のテキストを確認してください。
ゆっくりボイス・立ち絵の規約
ゆっくり実況に使うAquesTalk音声、東方Projectの霊夢・魔理沙の立ち絵には、AviUtl本体とは別の独自規約があります。具体的な金額や注意点は、ゆっくり実況の商用利用ライセンスガイドで網羅的に解説しています。YouTubeで収益化する場合は、商用ライセンスや東方Projectの二次創作ガイドラインの確認が前提です。
YouTube収益化の前提
YouTubeで広告収益を得るには、YouTubeパートナープログラム(YPP)への参加条件を満たし、Googleが定める「収益化に関するポリシー」を遵守する必要があります。条件や注意点はゆっくり動画の収益化ガイドを参照してください。
AviUtl vs YMM4|2026年に選ぶべきはどちらか
両者の特徴を表で比較します。
| 比較項目 | AviUtl + 拡張編集 | YMM4 |
|---|---|---|
| 動作OS | Windows のみ | Windows のみ |
| 価格 | 無料 | 無料(Standardは買い切り) |
| 動画出力 | 拡張編集+出力プラグイン必要 | 単体で出力可能 |
| ゆっくりボイス | YMM3経由が主流 | 内蔵 |
| 立ち絵管理 | YMM3経由 | 内蔵 |
| プラグイン資産 | 非常に豊富(10年以上の蓄積) | YMM4専用プラグインも増加中 |
| 公式の更新 | 長期間停止 | 継続中 |
| 学習コスト | 高め(プラグイン構成が複雑) | 低め(初心者向きUI) |
新しく始める人にはYMM4
ゼロから動画編集を学ぶなら、YMM4のほうが圧倒的に早く動画を完成させられます。立ち絵・字幕・ボイス・タイムライン・出力までが1つのソフトに収まっており、AviUtl特有の「プラグインを自分で集める」工程がありません。
AviUtlを使い続ける価値があるケース
過去にAviUtl用に作り込んだテンプレート・スクリプトを継続利用したい場合、特定の有志プラグインでしか実現できない演出を使いたい場合は、AviUtlを使い続ける価値があります。製品比較の詳細はYukkurigen と ゆっくりMovieMaker4 の違いも参考にしてください。
音声ソフトの選び分け
AviUtl・YMM4どちらを使う場合でも、ナレーションのクオリティは音声ソフトで大きく変わります。AquesTalkとVOICEVOXの違いはAquesTalk vs VOICEVOX 徹底比較、VOICEVOXの詳しい使い方はVOICEVOXの使い方完全ガイドで解説しています。
AviUtlで挫折しやすいポイントと対処法
初心者がつまずきやすい場面と、その回避策を整理します。
MP4が読み込めない・書き出せない
AviUtl本体だけではMP4を扱えないため、入力にはL-SMASH Works、出力にはx264guiExなどのプラグインを別途導入します。導入時は、配布元の最新解説を必ず確認してください。
拡張編集のタイムラインが表示されない
メニューバーの「設定」→「拡張編集の設定」を一度クリックすると、タイムライン窓が表示されます。閉じてしまった場合も、同じ手順で再表示できます。
プラグインが動作しない
32bit版プラグインしか動かないこと、Visual C++ ランタイムが必要な場合があること、フォルダ階層の深さやファイル名の日本語が原因になることがあります。配布元のREADMEに従い、まずは「シンプルな構成」で動作確認することが鉄則です。
Windows 11との相性
AviUtl自体はWindows 11でも動作しますが、長期間更新がないため、最新のグラフィックドライバや特定プラグインとの組み合わせで不具合が出ることがあります。トラブル時はバージョン情報を控えたうえで、解説サイトや配布元の最新情報を確認してください。
AIで動画生成を自動化する選択肢
ここまでの工程をすべて手動で行うと、10分の動画でも数時間から半日かかります。台本作成・音声生成・立ち絵配置・BGM選定・字幕入れ・カット編集と工程が多いためです。
近年は、台本テキストを入れるだけで、ゆっくり風の動画を自動生成するAIサービスも登場しています。Yukkurigen は台本から立ち絵配置・音声合成・字幕・BGMまでをAIが自動処理する、ゆっくり動画向けの動画自動生成SaaSです。
- ゼロから学ぶ時間がない人
- 量産して仮説検証したい人
- 副業として効率重視で運用したい人
このような方は、AviUtl・YMM4を学びつつ、AIで自動化された選択肢を併用するのも有効です。詳しくは料金プランとマーケットプレイスをご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. AviUtlはMacでも動作しますか?
A. 公式の配布はWindowsのみです。Macで利用したい場合は、仮想化や別の編集ソフト(DaVinci Resolveなど)を検討してください。
Q2. AviUtlの最新版はどれですか?
A. 公式サイトに掲載されている本体バージョン1.10、拡張編集プラグイン0.92が最新です。長期間更新は止まっていますが、現在も配布は継続されています。
Q3. AviUtlとYMM4は併用できますか?
A. はい、可能です。YMM4で組み立てた動画をMP4で書き出し、AviUtlで仕上げのテロップ・エフェクトを足す、といった使い方もできます。ただし、初心者にはどちらか1つに絞る方が習得が早いです。
Q4. ゆっくりムービーメーカー3はどこからダウンロードできますか?
A. YMM3はManjubatch(饅頭遣い)氏のサイトから配布されてきました。現在は後継のYMM4が中心になっており、新規に始める場合はYMM4が推奨されます。
Q5. AviUtlで作ったゆっくり実況をYouTubeで収益化できますか?
A. AviUtl本体は商用利用可能と一般的に解釈されますが、YouTube収益化には別途YPPの条件、YouTubeの収益化ポリシー、音声・立ち絵・素材のライセンスをすべて満たす必要があります。詳細は商用利用ライセンスガイドと収益化ガイドを参照してください。
Q6. 1本作るのにどれくらい時間がかかりますか?
A. 10分尺の解説動画で、初心者は5〜10時間、慣れた人で2〜4時間ほどが目安です。AIによる自動生成を併用することで、企画と台本に集中する時間配分も可能になります。
まとめ
AviUtlは、無料・軽量・拡張性を備えたゆっくり実況の定番ツールです。ただし本体・拡張編集プラグインともに長期間更新が止まっており、新規に学ぶ場合はYMM4で1本完結させるほうがシンプルです。AviUtlを選ぶのは、既存資産を活かしたい人や、特定プラグインでしか実現できない演出を使いたい人に絞ると失敗しません。商用利用は本体規約に加え、ゆっくりボイス・立ち絵・素材ごとのライセンスを必ず確認しましょう。手作業の負担が大きいと感じたら、AIによる自動生成も選択肢に入れて、自分の目的と運用ペースに合った組み合わせを選んでください。
参考文献・出典
- AviUtlのお部屋(公式サイト・KENくん氏) http://spring-fragrance.mints.ne.jp/aviutl/
- 東方Project 二次創作ガイドライン https://touhou-project.news/guideline/
- YouTube ヘルプ「YouTube パートナー プログラムの概要と利用資格」 https://support.google.com/youtube/answer/72851
- 文化庁「著作権について」 https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/